新しいビジネスを生み出す方程式
「お困りごと」の中にビジネスの種がある。消費者のニーズはこの「お困りごと」の中にある。困っている問題を解決することが、新しいモノやサービスにつながる。困っている問題を解決して、新しいモノやサービスを生み出す非常にシンプルな方程式がある。
世の中の「お困りごと」 × あなたの「強み」
①「お困りごと」をチャンスと捉える
②自分たちの「強み」を生かしたアイデアやノウハウを見出す
③「お困りごと」を自分たちの「強み」で解決する
④多くの人に必要とされる新しいモノやサービス、ビジネスが生まれる
「お困りごと」を解決することで共感を得る
これからの時代にビジネスの価値を高めるキーワードは「共感」である。共感とは「他人の体験する感情や心的状態、あるいは人の主張などを、自分も全く同じように感じたり理解したりすること」という意味がある。この「共感」の質量こそが、モノやサービスの価値となる。まず、自分の仕事や自分たちが扱うモノやサービスが大好きで、誇りを持つことが大切である。但し、一方通行では消費者からの共感は得られない。
「あの人が好き。だから買いたい。あの会社が好き。だから買いたい」、このように思ってもらうことが、ビジネス価値を最大化することになる。日常の人間関係で、誰かが困っていると手助けするように、ビジネスをすること。「お困りごと」を解決すると、困っている人に喜ばれ、その様子を見ている人たちからも、共感してもらえる。
世の中のホンネから「お困りごと」を探す
気になる世の中の「お困りごと」を10個書き出してみる。身近な人を観察したり、毎日の生活の色々な場面をイメージしたりすると、世の中の「お困りごと」に気づくことができる。
「お困りごと」の解決方法から着想すると「共感」される商品・サービスが生まれる。共感してもらえるモノやサービスを生み出すためには、困っている人のホンネを深く理解することが重要である。人のホンネを探るには3つの方法がある。
①徹底的に相手を知る(定量調査、定性調査)
②生の声を聞く(インタビュー)
③相手の表情やボヤキからホンネをキャッチする
物事の核心をつかむ生の声を聞くには「お客様・潜在顧客」「社内外の関係者」「市場の先行者」の三方向から話を聞くことである。三者のホンネが重なっている部分がポイントとなる。
「強み」に気づく
誰にでも、どの組織にも、「お困りごと」を解決できる「強み」は必ずある。「強み」を見つけるには、自分や組織の「得意」をたくさん見つけることから始める。見つけるコツは次の通り。
・たくさんリストアップしてみる
・当たり前だと思っていることもピックアップする
・周りの人に聞いてみる
・将来の願望も考える
「強みの種」は、あくまで種にすぎない。リストアップした中から、有力候補を6つ選ぶ。「やっぱりそうだよな」を3つ、「意外だな」から2つ、「弱み」から1つ選ぶ。
「お困りごと」を解決して新しいビジネスをつくる
新しいアイデアは組み合わせることから生まれる。自分や自社の「得意」や「長所」も掛け合わせることで自分たちにしかない特別な価値になる。
「お困りごと」を解決できそうな「今までのアイデア」を書き、2つの「強み」を生かして、解決できるかを考える。