Webコピーライティングの新常識 ザ・マイクロコピー

発刊
2017年8月25日
ページ数
256ページ
読了目安
327分
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ウェブサイトのコンバージョンを高める具体的な方法
ウェブサイトの成約率を1.2~1.5倍高めるための具体的な方法が紹介されている一冊。いかに顧客の行動障壁を下げ、ボタンをクリックしてもらうかを解説しています。

マイクロコピーとは

コピーライティングの世界では「長いコピーこそが商品を売る」と言われてきたが、スマホなどの小さなデバイスが主流となっている今、ウェブコピーには、これまで以上に簡潔さが求められるようになっている。

マイクロコピーとは、ボタンの文字やフォームまわり、エラーメッセージ、写真のキャプションなど、非常に細部の箇所のコピーのことである。私たちが何かをクリックしたり、記入する時には、その周りに書かれているコピーを頼りにしている。形やデザインだけでは、人は正しい行動をとるのが難しい。マイクロコピーは、小さくても重要な意味を持つ。

マイクロコピーによるUI/UXの改善は、そのまま業績の向上に直結する。多くのマーケターは、売上が伸び悩んだ際に、購買意欲の低い潜在的な顧客のモチベーションまで高めようとする。しかし、それは難易度が高く、時間がかかる。マイクロコピーは、コンバージョンボタンを「押すかどうか迷っている」ところまで来ている人や、商品をカートに入れた状態の高いモチベーションを持った人たちに向けたコピーである。だから効果が出やすい。

マイクロコピー改善の準備

①ウェブ解析ツールを導入する(ex.Googleアナリティクス)
②毎日レポートを眺めて数字に慣れる
③達成すべきゴールを設定する
④A/Bテストを活用する
⑤優れた事例をたくさん見る

コンバージョンボタンのマイクロコピー

少しでも多くコンバージョンさせるには、ボタン上に書かれたマイクロコピーを最適化しなければならない。

①ボタンラベルでベネフィットを伝える
見込み客はボタンをクリックする直前まで、何かしらの「行動しない理由」を探している。そこで行動した先にあるベネフィットを伝える必要がある。ベネフィットの中でも最も強力なワードの1つが「無料」である。

②ボタン周りにクリックトリガーを添える
クリックトリガーは、ユーザーが決断を下す瞬間に、心理的な障壁を下げるためのマイクロコピーである。例えば、無料登録の際に、クレジットカードの登録が不要であることを記載する。クリックトリガーは3種類に分かれる。

・ファシリテーター型:不安、懸念、疑問を取り除くもの
・スパーク型:ベネフィットなど、行動への意欲を掻立てるもの
・シグナル型:行動の後押しとなる情報を知らせたり、思い出させるもの

ex.「ベネフィット」「お客様の声」「数字、データの証明」「利益または成果」「サポート、保証」「星によるレビュー評価」「セキュリティアイコン」

④ユーザビリティを高める
リンクボタンのマイクロコピーでは、次のページで起こるプロセスを予告する。「詳しくはこちら」といった記載はNG。

⑤簡潔なコピーにする
短く、直接的な表現に替えられないかを考える。

⑥アクション指向の言葉を使う
「送信」「購読」「登録」など単語だけのコピーは避け、「問い合わせる」「今すぐ申し込む」「席を確保する」といった能動的な言葉を選ぶ。

⑦タイミングワードを使う
「今すぐ」のように緊急性をアピールし、行動を後回しにさせない。

⑧お試しできることや試用期間を伝える
先にこちらから無償で提供することで、その後、成約につながる可能性が高くなる。

⑨数字で伝える
コピーに数字を使い、信憑性と説得力を高める。

⑩社会的証明の原理を使う
私たちは「大勢が下した判断が正しい」と考える傾向にある。この原理を使ったマイクロコピーで、相手に安心感を与え、行動のリスクが低いことを暗示する。

⑪節約できることを伝える

⑫推薦の声を伝える
権威ある人物の推薦と同じく、レビュー評価も強力なトリガーの1つになる。

⑬保証、アフターサービス、リスクフリーを伝える
保証や行き届いたアフターサービスがあれば、お客さんのリスクを最小限に抑えることができる。