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人として正しい考え方とは何か
京セラ創業者の稲盛和夫さんの最新刊。人生において大事な考え方を紹介している一冊。
正しい考え方を持つ
どのような「考え方」を選択するかによって、自分の人生を、素晴らしいものにつくり上げることもできれば、壊すことにもなる。人は誰でも、人生で、思いもよらぬ障害に遭遇する。そんな困難に直面した時、どちらに向いて進むのかは、すべて自分の「考え方」から来る判断である。その1つ1つの判断が集積されたものが、人生の結果となって現れる。ならば、常日頃より、自らを正しい方向に導く「考え方」に基づいた判断をしていれば、どんな局面でも迷うことはない。いつも正しい行動がとれ、結果も素晴らしいものになっていくはずである。
人間とは弱いものである。環境に負け、自分自身の欲望に負け、心が乱れ、人の道に反することを平気でやってしまう。だからこそ、何かに迷った時に判断の基準となる正しい「考え方」を持つことが大切である。
明るい考え方を持つ
本来、人生とは素晴らしい希望に満ちている。常に夢を描くことを忘れない、ロマンティックで明るい「考え方」を持ち続けていれば、未来は開けていく。素晴らしい人生を歩んでいる人は、必ず明るい考え方をしている。他の人であれば、災いだと感じるような境遇にあっても、それを前向きにとらえ、自分を成長させてくれる好機として感謝することができる。そして、そのように明るくとらえることで、実際に人生も好転していく。世の現象はすべて、自分の心、考え方が招いたもの。心の有り様、考え方次第で、人生も仕事も結果は180度違ったものになる。単純なことだが、未来に希望を抱き、明るく積極的に行動していくことが、仕事や人生をより良くするための第一条件である。
実現を信じて強く思い続ける
まず「こんな人生を歩みたい」「将来こんな人間になりたい」という願望を持つことが必要である。あらゆる艱難辛苦にも挫けず、一念でやり遂げて見せる。そのような強く気高い思いを抱くことが、成功の源である。自分の可能性をひたすら信じ、実現することのみを強く思いながら努力を続ければ、いかなる困難があっても、思いは必ず実現する。願望を潜在意識に浸透させるには、寝ても覚めても、繰り返し考え抜くことが必要である。常にその願望のことだけを、凄まじい気迫で考え続ける。すると、潜在意識は、たとえ寝ている時ですら働き続け、願望を実現する方向へ自分を向かわせてくれる。
必ずできると信じる
人間はそれぞれ素晴らしい可能性を持っており、それが発揮できるかどうかは、努力で決まる。自分にはお金もなければ、頭脳も決して優秀でないと諦めてはいけない。無限の可能性を持っているはずだと信じ、一生懸命努力をすることが大切である。そのように可能性を信じ、努力することでこそ、人間は進歩し続ける。何かを成し遂げる人は、困難にぶち当たった時でも、努力さえすれば必ず解決できると、楽天的に可能性を信じている。一瞬のためらいもなく、一分の疑問もなく、「無限の可能性を信じ、これから努力をすればいいだけのことだ」と信じ込む。そういう人だけが、壁を突破していく。
自分自身に火をつける
何かをやり遂げるためには大変なエネルギーが必要である。そしてそのエネルギーは、自分自身を励まし、燃え上がらせることで起こってくる。人から言われたから、命令されたから仕事をするのではなく、言われる前に自分からやろうという積極的な人が「自ら燃える人」である。自分が燃える一番良い方法は、仕事を好きになることである。好きになれば苦労など感じない。全力を打ち込んでやり遂げれば、大きな達成感と自信が生まれ、次の目標へ挑戦する意志が生まれる。その繰り返しの中でさらに仕事を好きになり、ますます努力を惜しまなくなり、素晴らしい成果を上げることができる。