天才の閃きを科学的に起こす 超、思考法――コロンビア大学ビジネススクール最重要講義

発刊
2017年11月16日
ページ数
264ページ
読了目安
323分
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突然のひらめきを得る方法
突然のひらめきを起こすにはどうすればいいのか。コロンビア大学ビジネススクールで人気の思考メソッドを紹介している一冊。

学習と記憶のメカニズム

脳は五感で知覚したものを認識するために、記憶を用いる。人間が身の回りの世界から五感を通じて得た情報を認識する際、記憶が大きな役割を果たしている。私たちが「バラの匂い」を認識できるのは、以前にそれを嗅いだことがあるからだ。

「学習と記憶」は、経験から新しいアイデアを生み出し、そのアイデアを記憶するという、人間活動の基本的要素に大きく関わっている。「学習と記憶」は、「第6感」(直感)でも重要な役割を果たしている。これは、以前に同じような状況を経験しているために、目の前の状況に対して素早い判断をしたり、繊細な感覚を得たりできることを指す。消防士、救急看護師、兵士などは強力な第6感を持っている。人は複雑なタスクを繰り返すたびに、それをうまく、素早くできるようになる。それと共に第6感が磨かれていく。

しかし、直感が効果的なのは、過去によく似た状況に遭遇したことがある場合のみだ。新しい状況では、第6感はうまく機能しない。

第7感

突然のひらめきによって、新しいアイデアを生み出す脳のメカニズムを「第7感」と呼ぶ。第7感の基本的なメカニズムは「既存の要素を新しく組み合わせること」だ。要素それ自体は新しくはない。新しいのは、組み合わせなのだ。この組み合わせは、ゆっくりと行われる。脳は良い組み合わせを検索しなければならないため、時間がかかる。これは、心がリラックスしている時に最高のアイデアが浮かぶことが多い理由でもある。要素が組み合わされると、それが突然のひらめきになる。

第7感の材料となる記憶には、直接的な経験だけでなく、これまでに見聞きし、学んできたあらゆるものが含まれる。第6感(直感)は過去の経験から生じる。第6感では瞬時の判断が求められるため、情報源は自分の経験に限定される。一方、第7感には時間をかけられるので、自らの経験から一歩離れて全体を俯瞰できる。そこでは自分の経験も、他のあらゆる先例と同じ、情報源の1つと見なされる。

第7感を構成する4つのステップ

ひらめきはその性質上、完全にコントロールすることはできない。しかし、突然のひらめきが起こる可能性は、第7感の4要素に対して、準備を整えることで上げることができる。

①歴史の先例
ひらめきとは、先例の組み合わせである。人間は大抵のことを他者の真似によって学んでいる。ただし、ひらめきを得るには、先例をそのまま使うことはできない。そのまま使えば、単なるコピーになってしまう。先例は部分的に使われる。

先例を探す際は、「成功例を見つけること」「詳細に目を向けること」「複数の情報源から裏をとること」「バイアスに注意すること」が重要だ。成功しているものを目にしたら、その秘訣は何かを考えることを習慣化しておくといい。

②オープンマインド
オープンマインドとは、目の前の状況について、既存の考えを一旦頭からすべて忘れることだ。それによって、脳は記憶の倉庫にある材料を独創的に組み合わせるための空間と時間を確保できる。オープンマインドの習得法には次の方法がある。

・問題から「離れる」時間を意識的につくる
・何もせずに「漠然」と話を聞く
・自分でコントロールできることとできないことを分けて考え、ネガティブな感情から自分を解放する

③突然のひらめき
「歴史の先例」と「オープンマインド」が組み合わさる瞬間。「突然のひらめき」については、まだ科学的に解明されていない。

④決意
ひらめきは一瞬だが、それを実現するには時間がかかる。そのため、固い決意が必要となる。本物のひらめきは、何をすべきかを明白に指し示す。