ハーバードメディカルスクール式 人生を変える集中力

発刊
2017年11月17日
ページ数
349ページ
読了目安
395分
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ハーバード大学医学大学校で解明された脳をコントロールする法則
ADHDの患者を治療しながら、脳と行動の関係について研究してきたハーバード大学の医師が、思考を整理するための法則を紹介している一冊。感情をコントロールすることが、思考をコントロールする秘訣だと説いています。

感情を制御し、思考を整理する

脳の思考を司る部位は、感情を生み出す部位を操っている。感情を上手く操ることができれば、脳内の様々な思考を司る部位を調整して1つの仕事に集中させることが可能になり、全く新しい世界が目の前に開ける。

バランス、柔軟性、落ち着き。感情を抑え、さっと頭を切り替え当面の問題に集中する能力。これらは全て頭が整理された人の特徴である。そんな人は、段取りがよく、やるべきことに意識を切り替え集中できる。こうした脳のスキルは、誰でも伸ばし習得することができる。

思考を整理する法則

脳の重要な機能は、次の6つの法則にまとめられる。これらは誰もが身につけ習得できる。

①動揺を抑える
効率的なデキる人間は、自分の感情を意識しコントロールできる。感情に翻弄される人と違い、デキる人は怒りや苛立ちを文字通り一旦脇に置き、集中してやるべきことに取り組める。湧き出る心の動揺を素早く手なずけられれば、それだけ早く仕事を終えられ、自分も気持ち良く過ごすことができる。

●具体策
・生活の中で平静と同様のパターンに気づく
・とにかく行動する
・興奮状態の根本的な原因を探る

②集中力を持続する
集中力は、思考の整理に欠かせない土台である。計画を立てて自分の行動を調整し、段取りよく物事を成し遂げるには、集中力を保ち、周りに潜む様々な誘惑を無視できなければならない。

●具体策
・自然に集中できることを見つける
・今この瞬間に意識する時間を作る
・集中した後は一定のスパンで脳を休ませる

③ブレーキをかける
赤信号や歩行者の飛び出しに対し、ブレーキを踏めば車がぴたりと止まるように、頭が整理されていれば、行動や思考を抑制したり中断したりできる。これが苦手な人は、そうすべきでないと分かっていても、今やっている行動を延々と続けてしまう。

●具体策
・思考と感情の力を合わせる
・理性と感情を対話させる

④情報を再現する
脳には、注意を向けた情報を蓄え、たとえその情報が完全に視界から消えても、分析と処理を行って今後の行動に役立てる、素晴らしい能力が備わっている。この能力には、脳内の作業スペースというべき作業記憶がかかわっている。

●具体策
・しっかり睡眠をとる
・寝る前に覚える、反復する

⑤スイッチを切り替える
デキる人間はいつでも、突然のニュースや格好のチャンス、土壇場での計画変更に対応する準備ができている。集中力も必要だが、他方では、注意を引こうと競い合う様々な刺激の優先順位を判断し、素早く柔軟にある作業から別の作業、ある想念から別の想念に飛び移る用意をしておかねばならない。こうした思考の柔軟性と適応性を、注意の転換と呼ぶ。

●具体策
・思考のフットワークを軽くする
・マルチタスクをしない

⑥スキルを総動員する
効率的でデキる人間は、内面の動揺を抑える、持続的な集中力を育てる、思考をコントロールする、新たな刺激に柔軟に適応する、情報を再現するなどの能力を総動員することができる。彼らは、脳が様々な部位を活用して課題実行や問題解決を行うように、こうした資質を巧みに組み合わせて、目の前の問題やチャンスに対応する。

●具体策
・自信がある得意な分野1つから始める