「ラクして速い」が一番すごい

発刊
2018年1月18日
ページ数
224ページ
読了目安
241分
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何事かを成し遂げるのは、強みによってである
PwC、マーサー ジャパン、アクセンチュアなどで、5万人以上のリストラと
6000人を超えるリーダーや幹部の選抜・育成に携わってきた著者が、優秀な人に共通する仕事のコツを紹介している一冊。

選ばれる人とリストラされる人の違いを説明しながら、効率的に結果を出す仕事術を紹介しています。

集中すべきものと、捨てるべきものを正しく取捨選択すること

今の時代、真面目にコツコツ一生懸命やる人は「いい人」と褒められても、評価されない。実際に活躍しているのは、涼しい顔でサクサク仕事を進めている人である。努力はいらない。ラクに速く仕事をする方が、結果が出て、さらに人生の選択肢も増える。

「ラクをする」とは「手抜きをする」「適当にする」ということではない。力の「入れ所」と「抜き所」を押さえ、ムダな仕事を減らすことである。この心構えを持ち、日々の仕事に取り組めているかどうかが差になる。ムダな努力をなくし、自分の得意分野で結果を出していくことで、評価もやりがいも手に入れられる。

ムダな努力を排除せよ

個人の作業スピードをどれだけ上げても、生産性は上がらない。自分の作業時間よりも、上司、関係部署、取引先といった他者とのやりとりの中で生産性は決まる。やり直しになったり、上司や先輩の指示が悪かったりすれば、1ミリも意味がない。仕事を1秒でも早く完結させるには、結果につながらないムダな努力をすべて排除する必要がある。ムダな努力は次の5つ。

①一生懸命頑張るけれども、やり直しが多い
②すべてに全力投球で、疲れ果てる
③責任感を持ちすぎて、仕事を抱えすぎる
④根回しに労力と時間をかけすぎ、疲弊する
⑤上司の指示通りにやるが、結果が伴わない

「ラクして速い」やり方

①一発で決める
・短い打合せによる確認やチェックの回数を増やし、やり直しを減らす
・60点の出来で提出し、どんどんフィードバックをもらう
・「テーマ」と「論点」を聞き、相手が重要視していることを確認する
・「どうなりそうか?」を伝える

②スパッと割り切る
・「やりたい仕事」は捨て、「勝てる仕事」に注力する
・「緊急度」より「成果が出る」仕事を優先する
・60分を超える会議には、他の重要な予定を入れて途中退出する
・仕事をうまくやっている人に「普通の人と違うポイント」を聞く
・「相手がいる仕事」から着手し、仕事の流れを止めない
・ゴールを先に描き、どうすれば実現するかを考える

③抱えこまない
・得意な仕事を手放し、自分しかできない仕事に注力する
・どうすれば依頼された仕事が速く進むかを伝える
・1日を6時間で考えて、スケジュールを組む

④組織の「壁」を利用する
・「余計な仕事をはじき飛ばす」「横やりを防ぐ」という安全地帯を作る
・裏の組織図で本当のキーマンを見つける
・相手の「欲」に訴えかける一言で相手を動かす
・根回しは中身よりも「こうしましょう!」の一言で相手を導く

⑤自分で「できる」ようになる
・できる人たちの立ち居振る舞いを真似て、「できる人」という認知を作る
・影響力のある人に弟子入りし、多くのチャンスを掴んで、学ぶ
・優秀だが気難しい人こそメンターにする
・同業より異業種でうまくいっていることに注目する