雇用は安定しないのが当たり前の時代へ
1つの仕事だけを生涯続ける「仕事中心」のスタイルから、自分の人生の目的や楽しみに仕事を合わせる「働き方」を大切にするスタイルへ。「働き方革命」の潮流は世界中に広まりつつあり、その波は日本にも到来している。
以前は正社員としてフルタイムで働き、定年までそこで勤め上げるのが一般的だった。昇給や福利厚生があり、定年後の人生のために退職金も用意されている。そうしたすでに敷かれたレールに乗ることで、人々は自分の人生設計を考えることができた。
ところが、インターネットの発達などで世界がシームレスにつながるようになると、ビジネスのスピードは一気に加速し、労働者を取り巻く環境も激変した。日本を代表する企業ですら一瞬で経営破綻に陥り、以前のような終身雇用はもはや神話でしかなくなった。
一方で世代交代も進み、1980年以降に生まれ、雇用は安定しないのが「当たり前」という世界で育った「ミレニアル世代」が台頭し、その新たな価値観が主流となりつつある。
ギグ・エコノミー時代の企業
近い将来において、働き方の中核を担うと想定されているのが、「ギグ・エコノミー」という概念である。ギグとは「単発、または短期の仕事」を表す言葉。このギグをうまく活用し、自分が好きなタイミングで働きたいだけ働いて報酬を得て、あとは自分なりに人生を楽しむというのが、ギグ・エコノミーの発想である。
この「ギグ・エコノミー時代」の到来を予見していたかのような働き方を提案し続けてきた企業が、ニュースキンである。創業30年を超える企業であり、長年培った知見からエイジング製品や、化粧品、栄養補助食品などを販売している。現在では、世界約50のマーケットで100万人以上に愛用されている。
ニュースキンのビジネスモデルの大きな特徴は、「ダイレクトセリング」。人と人がつながり、自分が愛用する製品を紹介、販売することで、売り手に収入が入る仕組みである。この手法は、まさに「ギグ・エコノミー」そのもの。自分の好きな時間に好きなタイミングでビジネスができるし、店舗もいらず、大きな元手もかからない。
ニュースキンのビジネスの基本的な考え方は、シンプルである。自分が良いと思った製品やサービスを、相手のニーズやライフスタイルに合わせて伝えていくことで、ブランドのファンを増やしていく。
SNSによってダイレクトセリングは発展した
インターネットの普及をきっかけに、現代人のコミュニケーションの仕方は以前と大きく変わった。SNSの登場によって、ソーシャルセリングという新たな手法が生まれ、その影響力は拡大する一方である。アメリカの調査機関の研究によると、2004年のソーシャル上の友人の平均数は一人当たり30人であったのが、2014年には300人以上となり、約10倍に増えている。注目すべきは、SNSがダイレクトセリングに完璧なプラットフォームを提供してくれるということである。人と人をより広く、より深く結びつけるSNSの力は、ニュースキンのさらなる飛躍を可能にする。
人々のつながり方が変わっても、コミュニケーションの本質が変わることはない。信頼する相手から新しいものを紹介されれば興味がわき、逆に良いものを知ったら誰かに紹介したくなる。それを気軽に行えるSNSの登場で、ダイレクトセリングはより時代にマッチした手法となった。