高卒、極貧だった僕が上場の鐘を鳴らせた理由

発刊
2026年3月24日
ページ数
261ページ
読了目安
206分
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推薦者

絶望の淵から成功するために必要な考え方
「金があれば幸せになれる」という間違った成功を追い求めた結果、人生のどん底に落ちてしまった著者が、ターニングポイントとなった学びを紹介している一冊。

「良質な情報との出会いは人生を根本から変える時がある」という言葉に出会うことで学んできた、成功の技術について書かれています。崩壊寸前の会社をTOKYO PRO Market上場にまで導いてきた著者のリアルなストーリーが描かれています。

間違いだらけの成功を追い求めていた

八幡製作所の溶鉱炉を眺めて育った。家賃7000円の県営アパートの6畳一間に家族が身を寄せ合う生活。壁は薄く、あちこちがボロボロで、隙間風が容赦なく吹き込んでくる。放課後は、友達と遊ぶ代わりに、路地裏や酒屋の裏を、空き瓶を探して歩き回り、小銭に変えた。

「貧しさ」へのコンプレックスは、とびきり「負けず嫌い」に変えたが、中学校の野球部では先輩たちに目をつけられ、ボコボコにされ、逃げるように野球部を辞めた。高校に進学すると「一匹狼」を気取った。誰かを信じて、裏切られるのが怖かった。将来のビジョンなんてものもなく、ただ流されるだけの生活を送っていた。

 

高校を卒業しても、心は空っぽで、進む方向も出口も見えなかった。だから、とにかく金を稼いだ。パチンコ店の店員、土木現場作業員、警備の仕事など、できる仕事はなんでも引き受けた。そんな自分を変えたのは、元ボクサーの工場長だった。誘われるまま、ボクシングジムの門を叩いた。朝から夕方まで、ボクシングの練習だけで埋め尽くされ、生活を成り立たせるには、夜の時間を使って働くしかない。そこで、知り合いの誘いに乗りホストクラブのバイトを始めた。

そこで、徹底的に「人を喜ばせる技術」を叩き込まれた。ボクシングで培った「根性」と、夜の街で身につけた「気配り」の2つがあれば、セールスの世界では無敵だった。死に物狂いで働き、瞬く間にトップセールスへと駆け上がった。

 

「信じられるのは、自分と金だけだ」と心を分厚い鎧で固めたまま、25歳で独立し「便利屋」を始めた。当時は、お客様のためではなく、目の前の数字ばかりを見て仕事をしていた。

 

事実は1つ、見方は2つ

「売上を上げることが正義」「金があれば幸せになれる」と信じ、必死で走り続けた。しかし、全ては空回りだった。2015年は人生で最悪の年だった。当時の社内は、お互いが足を引っ張り合い、不祥事が絶えない毎日だった。内部不正や不倫が横行し、社員は次々と辞めていく。それを見て見ぬふりをしたツケが、1500万円の横領と、店長の自殺という最悪の結果となって返ってきた。売上だけを追い求める、歪んだ会社の空気を作ってしまったのは、紛れもなく自分自身だった。

 

絶望の淵にいたある日、新幹線で通路を挟んだ隣の席に座る男性が目に入った。1人だけ作務衣を着ていて、不思議と人を構える気にさせない空気があった。彼はニコリと微笑み「そんなに眉間にシワを寄せちゃあかんよ。笑っている人の周りにはな、不思議とええ流れが来るもんや」と語りかけた。

気づけば、横領や社員の自殺、崩壊寸前の会社など、誰にも言えずにいた出来事を打ち明けていた。彼は「事実は1つ、見方は2つや。人生も景気と一緒で、ええ時もあれば、しんどい時もあるんやわ。せやから、ええことは必ずやってくるんよ。今の辛い経験も、将来のネタになるって信じて、笑いなはれ。楽しいから笑うんやない。笑うから楽しくなるんや」という会話を残し、消えていった。

 

後に「事実は1つ、解釈は無数」という言葉に出会う。多くの成功者が同じことを考えている。それが世の中の原理原則なのだと気づくことになる。この出会いがターニングポイントとなった。

新幹線で出会った男性から授かったマインドを、具体的な行動指針に落とし込んでくれたのが、実業家で講演家の中村文昭さんだった。こうした学びの中で知ったのが「選択理論心理学」という考え方である。選択理論心理学では「すべての行動は、自らの選択である。すべては自らが選択した結果である」と捉える。

がむしゃらに頑張るだけが正解ではない。努力よりも正しい選択を優先する。この考え方を知って、モヤモヤが晴れた。それまでは、なんでも他人のせい、世の中のせいにしていた。そして、人を力でコントロールしようとしていた。そこから、人との関わり方を変える決意をした。

 

成功は技術である

人生の流れを変える瞬間は、突然やってくる。「良質な情報との出会いは人生を根本から変える時がある」と語った人物が、アチーブメントの青木社長だった。彼が説く手法こそが「セルフカウンセリング」だ。これは自分の願望を明確にし、行動を修正し、未来を切り拓くための強力な手法であり、4つのステップで構成される。

  1. 私は何を求めているのか?(願望の明確化)
  2. そのために今何をしているのか?(時間の使い方のチェック)
  3. その行動は、私の求めているものを手に入れるのに効果的か?(主観を絶対視せず、客観的に行動を自己評価)
  4. もっと良い方法を考え出し、実行してみよう(改善計画と実践)

 

毎日4つのステップを自分に投げかける習慣こそがブレない心を創り、より良い人生を選択し続ける力になると、確信している。成功と失敗を分ける決定要因とは思考(物の見方・考え方)の質である。