心を支配する力の正体
悪魔の仕事は、人間のネガティブな思考を含む、あらゆるもののネガティブな側面を体現することだ。そうすることで、世界は悲惨な場所になる。人間の心にネガティブな種を蒔いておけば、その領域を占拠し、支配できるようになる。悪魔がマインドコントロールに用いる巧妙な手段の1つは恐怖だ。まず、人間の心に恐怖の種を植えつける。この種が発芽して成長すると、心は恐怖で占められるようになる。これを利用して、その人間の心を操るのだ。
恐怖には大きく6種類ある。貧困への恐怖、批判への恐怖、病気への恐怖、愛を失う恐怖、老いへの恐怖、死の恐怖だ。この内、悪魔が最も頻繁に使うのが貧困の恐怖と、死の恐怖だ。悪魔はあらゆる人間に対し、その生涯のある時点で、貧困と死の恐怖を使って支配を強める。人間は、この2つの恐怖を、自分で心に描いたものだと思い込むようになる。
悪魔はあらゆる人間の脳を部分的に支配している。その人間がどれだけ思考しているかによって、悪魔が支配する領域は変わる。逆に、自分の頭で考える人間を完全には支配できない。
悪魔はネガティブな力として存在している。憎しみや恐怖、虚栄心、貪欲、強欲、復讐、迷信、欲望といった力を支配している。だからこそ、悪魔は世界の人間の98%を支配している。
人間が生きている間にその心を支配するための方法はいくらでもある。最大の武器は貧困だ。貧困は人間から考える力を奪う。不健康も人間から考える力を奪う。悪魔は、一切自分の頭で考えようとしない人間を好む。そういう人間は難なく操ることができる。もし誰しもに自分の頭で考える力があれば、悪魔は地上の98%の人間を支配することなどできない。
惰性の習慣
悪魔の最大の武器は、人間の心を操る2つの秘密の原理から成り立っている。1つは、習慣の原理だ。悪魔はこの原理を通してこっそりと人々の心に入り込み、それを駆使する。それによって「惰性の習慣」を身につけさせる。惰性とは、自分の頭で物事を考えようとしないことだ。惰性で生きている者は、周りの状況に簡単に左右され、支配される。現状に甘んじ、それを打ち破ろうとしない。自分が人生に何を求めているのかわからず、ただ漫然と時間を過ごしている。
人の心に対するアプローチには「遺伝」と「環境」という2つがある。時には親の心を操ることで、その人が生まれる前に支配の土台を築くこともある。この世に誕生した人間の心を操るには、環境を使う。
人間に惰性の習慣を身につけさせる2つ目の方法は、親や聖職者の日頃の行動を利用して、子どもたちが自分の頭で考える力を弱らせることだ。聖職者は子どもたちに悪魔を恐れさせるようにする。それによって、悪魔は子どもたちの考える力や勇気を弱らせているのだ。
惰性は、人間が物事に失敗する最も一般的な原因だ。惰性的な人間は、結局は非惰性的な人間にチャンスを奪われる。貧困は、惰性的な人間には必ず見られる。だが、自分が望むものを知り、それを手に入れると決意している人間には決して見られない。物質的な豊かさを手にいれる方法を知っている人間は、悪魔の手から逃れる方法も知っているものだ。
惰性的な人間と非惰性的な人間の主な違いは、両者に等しく与えられているものをどう活用するかにある。つまり、自分の頭で考えるという、誰にでも与えられている権利を使うかどうかという点だ。
思考は現実化する
十分な意志を持ち、適切なタイミングで行動すれば、この惰性の習慣は断ち切れる。だが、ある時点を超えると決して断ち切れなくなり、悪魔の支配下に置かれるようになる。この人間を永久に絡めとる網は、「催眠リズム」とでも呼ぶべきもので、人間を催眠術にかけるのと同じ法則に従っている。
自然界にはあらゆる物質とエネルギーの完璧なバランスを保つための普遍的なエネルギー形態がある。自然界はこの普遍的なエネルギーをいくつかの波長に分解して、様々な用途に利用している。この分解のプロセスは、習慣を通して行われる。習慣によって何度も同じ思考を繰り返していると、それはリズムを形づくっていく。習慣の原理を通して何度も繰り返される思考や動作は、最終的にリズムになり、それは永続化し、習慣は破れなくなる。
悪魔は、催眠リズムに誘い込み、脅かすことで、生きている内から人間の心と体を乗っ取る。一度、心を恐怖で満たせば、その人間に惰性の習慣を身につけさせ、催眠リズムの網で絡め取るのは簡単だ。
何かを恐れて時間を過ごすのをやめれば、人生の望みをすべて叶えられ、死後も悪魔に支配されなくなる。今の自分をつくるのは、思考と行動だ。まず思考があり、次に行動が来る。思考がなければ行動は存在しない。つまり、頭に浮かべたことは、実現しやすいということだ。特に、欲望や希望、信仰、憎悪、貪欲、熱意といった感情と混ざり合った思考は現実化しやすい。