ひとりコンサルタントが年商5,000万円稼ぐ法

発刊
2025年8月22日
ページ数
272ページ
読了目安
279分
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コンサルタントとして年5000万円稼ぐための方法
単価と稼働時間によって、売上の上限が決まるコンサルタント業において、その壁を突破する方法として、勉強会を提案している一冊。

月会費を設定するサブスクモデルとして、社員ゼロで勉強会を運営することで、コンサルティングを売るための営業ツールと収入の両立を図ることができるとし、その具体的な方法が紹介されています。
独立してコンサルティング業を行う人や、フリーランスとして働いている人向けに参考になります。

独立したコンサルタントの現実は決して甘くない

独立した場合の売上は良くて2000万円程度で1000万円に満たないケースが多い。経費を差し引くと実質年収は600万円前後で、サラリーマン時代より年収を下げて働いている自称経営コンサルタントは想像より多い。その理由として、単純に「コンサル」という商品は売りにくい商品であることが挙げられる。コンサルティングは会社の未来を左右する上、超高価で失敗ができない買い物である。にもかかわらず、試すこともできず購入へのハードルが高い。

 

多くのコンサルタントの売上が頭打ちとなるもう1つの理由に単価と稼働日の問題がある。基本的に「コンサル単価×稼働日」で売上が決まる。単価を上げると受注が困難になり、稼働日数には限界がある。さらに1人でコンサル稼働をする上で、売上の上限を作るもう1つの要素が営業の問題である。コンサルを受注するには何かしらの営業活動が必要である。営業活動にとってコンサル稼働日が減ることは避けて通れない。

 

勉強会で年商5000万円

独立したコンサルタントの多くが年商2000万円以下であり、一般に成功と言えるレベルでも年商3000万円程度が1つの限界である。この上限を突破するスキームが、勉強会である。勉強会を運営するには一定の準備は必要だが、この工数は勉強会の参加者が1名でも300名でも大きく変わらない。

筆者の場合、勉強会の月会費を2万円とし、最盛期は約150社が入会。これだけで月300万円、年間3600万円になる。これとは別に経営コンサルティングのフィーがある。勉強会を運営する上で必須となる時間は月に1日である。しかも最大250名程度が参加したイベントの運営を社員ゼロで回している。つまり、勉強会は、月会費を徴収して退会手続きをしない限り継続するモデルであり、サブスクモデルそのものである。

 

勉強会の価格は、一般的には月額1〜3万円程度が多い。コンサルティング契約に比べるとかなり安価な商品なので、部長クラスであれば稟議なく決裁できるケースは少なくない。何より「無料お試し参加」を設定しておけば、簡単に申し込むことが可能になる。

コンサル契約ではなく、勉強会への入会だけに入り口を集中させた方が、営業が格段に楽になる。勉強会で話をすれば、専門性やメソッド、考え方などが、商談の場で1時間話すよりもストレートに伝わる。何より、人前に立って話をしている時点で「講師と受講者」という関係が発生し、その時点で関係性は逆転する。「先生としてお勧めする」というスタンスで提案が可能になる。

勉強会のさらなる利点は、会員同士のつながりが発生することである。会員同士の会話の中で、コンサルを使って良かったと感想を言ってくれることで、顧客が勝手に営業をしてくれる。

 

コンサルも勉強会も「テーマ」でほぼ決まる

売れないコンサルの多くはテーマがぼやけている。よく言えば汎用性が高いとも言えるが、どんな会社向けのどんなコンサルティングかを一言で表せない。自分で思っている以上にコンサルタントは怪しい存在なので、それを払拭するためにも何かに特化して専門家となることが最終的に決定打になる。

勉強会を運営していく上でも、専門特化している方が圧倒的に有利と言える。どこでも聞ける話をわざわざお金を出して聞きに行く人は少ない。だからこそ、コンサルも勉強会もテーマが重要である。

 

テーマとは「◯◯業向け ◯◯コンサル」といった「掛け算」である。ここに様々な要素や内容が付加されて、何かしらの領域で一番になるのがいい。テーマを決めるためには、自身の独自性、得意な分野やできることを何でもいいので書き出すこと。

ポイントは、大前提として一定レベル以上のニーズがあるもので、テーマの括りとして敵が少ないかどうかである。可能であれば1番を取れる括りにしておくと先々楽である。

 

SNSでつながりを広げておく

無名のコンサルタントだった状況を大きく改善することに貢献したのがSNSである。特に「フェイスブック」は重要なツールである。名刺交換したら、フェイスブックでアカウントを探して友達申請する。そして、自分のウォールに毎日数回、かなり高頻度に現在の状況やビジネスの話、自分のテーマに関連する内容を投稿する。

友達になった人の投稿を見て「いいね!」をつけたり、コメントを書いたりもする。フェイスブック上でやり取りを続けていると、数年経ってからでもコンサルの依頼や勉強会への入会希望の連絡などが普通にある。

 

勉強会では、毎回豪華なゲストに登壇して頂く。そのゲストを呼ぶのがSNSのつながりである。一定レベル以上の関係性があれば、ゲスト参加の打診をした際に快諾してもらえる可能性は高い。ゲストはサブスクで言うところの「新しいコンテンツ」である。常に人脈を広げておくことが重要である。