必要な情報を手に入れるプロのコツ

発刊
2018年8月9日
ページ数
277ページ
読了目安
251分
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プロの情報収拾のノウハウ
テレビ番組のリサーチャーである著者が、必要な情報を手に入れるために大切なこととノウハウを紹介している一冊。闇雲にGoogleで検索するだけでは、大事な情報は得られないと説きます。

クライアントのニーズを把握すること

クライアントが何を求めているかを理解することが、リサーチの第一歩である。どんなに分厚いリサーチ報告書が完成しても、クライアントから望まれているものを出さなければ意味がないからである。

最初にリサーチするべきは、クライアントや上司、つまりその情報を使って何かをしようとしている人である。ニーズをつかむには、最終的な受け手側の立場に立つことを常に念頭に置かなければならない。番組リサーチの場合、クライアントはテレビ番組制作者だが、その向こうのテレビ視聴者のニーズを計算できるようにならないと、有効な情報は提供できない。

お題を受けた時、「何を調査するのか?」だけでなく、「この調査を何に活かすのか?」「この調査で何を作るのか?」ということをクライアントや上司と共有することがニーズをつかむコツである。ニーズをつかむ上で欠かせない項目については、多分こうだろうという推論ではなく、質疑を重ね、ピンポイントで裏付けをとること。

網羅と分類

リサーチの基本とは「網羅と分類」である。クライアントや調査対象がどのような内容であっても、調べ物や検索の手順は「網羅」を経て「絞り込み」へいくというのがセオリー。

「網羅」とは、お題に関して考えられるすべてのキーワードをピックアップし、それらを手掛かりにソースを当たり、あらゆる情報を集めることである。すべて漏れなく集めたら、その情報をじっくり分類していく。「分類」とは、たくさんある雑音を排除し、必要な情報を選り分け、それがどんな役割をみたすのか、どんなことを指し示すのかを判断し、インデックスを作ることである。

リサーチの失敗で一番つまらないことは、取りこぼしをすること。ストライクを狙うあまり、ピンポイントの調べ物しかしないと、そこ以外に存在する有効な情報を取りこぼすことになる。また、いきなりストライクの情報を求めても、まず何がストライクの情報なのかは、比較する対象がなければ判断できない。情報は常につながりの中で意味を持つのである。

脳内に情報地図を描く

網羅の過程で、脳内に情報地図を描く。その時、まずは丁寧に概論に当たることが第一歩。すでに知っていることでも、改めて概況、定義をさらうこと。自分の知識を過信せず、予備知識があったとしても、まっさらな気持ちで公式情報に当たること。

情報地図は、核となる情報を中心にしてそのテーマにまつわる情報を配置したもの。情報地図はシソーラス(全体部分関係、上下関係、対義語、類義語などを分類した体系)という考え方が基になっている。情報は単体で存在しているより、つながっていることで価値が高まる。その情報が今回のお題の正解かどうか判断する基準は、つながりの中での位置付けによるのである。

網羅のコツは「定義」「時間軸」「関連人物」「画像」などの視点で、情報を集めて、漏れを防ぐこと。

5つの基本ソース

網羅に欠かせないのが、次の5つのソースである。

①書籍
②新聞
③雑誌
④インターネット
⑤対人取材

これらのソースをお題ごとにオーダーメイドで組み合わせを変えたり、広げたりする。これがリサーチの基本のセオリーである。そして、書籍→新聞→雑誌→インターネット→対人取材、の順番でソースにあたることが、非常に重要である。まず、書籍を丁寧に当たることで、確かな情報を引き出せるだけでなく、その後のリサーチに役立つ示唆を得ることができる。

基本の5つのソースは総まくりする。この作業を経ると絶対に何かのヒントは見えてくる。特に情報が手に入りやすくなった時代だからこそ、原点に立ち返り、情報にきちんと当たる調査力が重要になってきている。