自分の考えを「伝える力」の授業

発刊
2014年6月5日
ページ数
238ページ
読了目安
257分
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こうすれば伝わる
どのようにすれば、わかりやすく意見を伝えることができるのか。
自分の考える伝えるためのコツを紹介しています。

伝えるための2ステップ

意見に説得力を持たせるためには、きちんとした根拠が必要である。根拠のない「考え」は「印象」に過ぎない。

説明や描写の究極の目標は、相手に「なるほど、どんなものなのかイメージできたぞ」と思わせる事である。そのために大事なのが「手順」である。誰かに何かを伝えるという作業は、基本的に2ステップ構造になっている。

①自分が伝えようとしている「何か」を自分できちんと理解する
自分が本当に理解できているかチェックするためには「説明しようと思っている『何か』を、5歳児相手に説明できるか」を考えてみるといい。

 

②実際に相手に伝える
ここで大事なのは、徹底して相手目線で考えること。「この言葉、相手は理解してくれるかな」などと自問するクセをつける。

 

説明のルール

説明や描写をする場合も、2ステップを使う。

①相手にとってわかりやすい言葉を使う
②相手にとってわかりやすい手順で話す

 

説明の手順のルールは次の3つである。

①最初に、シンプルかつ、十分な定義を持ってくる
何かを説明する時には、まず定義を言う。定義を聞けば「ああ、そういうモノ・人・コトね」と最低限のイメージがつかめる。

 

②詳細説明は「何を入れて、何を捨てるか」が鍵
詳細には、原因や歴史など色々ある。まず、自分が持っている詳細情報を全部ふるいにかけて、どの情報を入れて、どの情報を捨てるかを決める。ここでも「相手目線」で考える。

 

③詳細の並べ方は、逆ピラミッドで
重要度の高いものから低いものへと、重要度順に情報を並べていく。情報の種類を考え、それにラベルをつけ、どの情報の重要度が高いか判断する。

 

相手にきちんと理解してもらえる意見の伝え方9つのコツ

①とにかく結論を最初に言う
何が比較的重要か判断しづらい時は「もしも相手が話を最後まで聞けなかったとしたら、何を優先的に聞いておいてもらいたいか」と自問してみる。

 

②相手に合った話し方で話す
相手の年齢・職業・バックグラウンド、知識などをなるべく考慮して、相手にとってわかりやすい言葉で話す。

 

③話全体の流れを見せる、これから何を話すのか予告する
どんなにわかりやすい順序と言葉で話しても、この話はいつまで続くのだろうと思わせてしまっては、相手にストレスを与える事になる。意見がそこそこの長さになる時は、全道のりをガイドする。ガイドするパターンは2つ。

・意見全体の流れを最初に予告する
・まず結論を言い、続けて根拠を言う。「なぜかというと」などの表現を使う

 

④大事な箇所は繰り返す
繰り返す時は、表現を微妙に変えて言うか、「先程の繰り返しになってしまいますが」などと枕詞をつける。

 

⑤断定的な口調は避ける
どんなに素晴らしい意見でも、断定的に言われると反感を覚えてしまう事がある。

 

⑥あくまでも自分の一意見である事をアピール
議論などの場では特に「私は、意見の多様性を尊重しています」とアピールする事も大事である。

 

⑦手を効果的に使う
人間は耳から得た情報よりも、目から得た情報の方が理解しやすい、という傾向があるため、手の動きは効果的である。

 

⑧相手の目を見る
じーっと見入るのではなく、「あなたを信頼していますよ」というイメージで、リラックスして微笑みつつ見る。

 

⑨伝えるための「良い声」を意識する
お腹から声を出すのは苦手という方は、お腹に口があるつもりで、ゆっくりと「大きな」と言ってみると、良い声が出る。

 

わかりやすく意見を伝えるコツ

①とにかく結論を最初に言う
②相手に合った話し方で話す
③話全体の流れを見せる、これから何を話すのか予告する
④大事な箇所は繰り返す
⑤断定的な口調は避ける
⑥あくまでも自分の一意見である事をアピール
⑦手を効果的に使う
⑧相手の目を見る
⑨伝えるための「良い声」を意識する

 

議論をしなやかにこなすルール

①この世に「間違った意見」などない
②相手は審査員ではない
③聞いている方も目を見る
④人の話は最後まで聞こう
⑤「理解できているか?」と自分の理解度をチェックしながら聞く
⑥「まず、受け止める→自分の主張に移る」が鉄則
⑦他人の良い意見は潔く認める
⑧質問を質問で返さない、質問には真正面から答える
⑨「反論=人格否定」ではない
⑩NOは相手からの質問だと思う
⑪痛いところをつかれても、まずは受け止めて確認
⑫「私は別意見なんです」は最強フレーズ
⑬イチャモンや重箱の隅をつつくような発言が出ても、相手のペースにのまれない
⑭知ったかぶりをしない
⑮話が噛み合ないときは「暗黙の前提」を探してみる

参考文献・紹介書籍