ブレインハック 脳の潜在能力を引き出す45の習慣

発刊
2018年9月20日
ページ数
288ページ
読了目安
311分
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推薦者

脳のパフォーマンスを高めるための方法
創造性を発揮したり、集中力を高めたり、脳の力を有効に使うための45の方法を紹介している一冊。

「ToDoリスト」より「完遂リスト」を作る

「ToDoリスト」の困ったところは、これで生産的になるとは考えられないことだ。物事をやり遂げたいと心を奮い立たせるとは思えない。危険なのは、リストをチェックしているのだから、自分は生産的なことをしていると思ってしまうことだ。ところがチェックした項目の内、どのくらいが本当に価値あることか。

必要なのは「やり遂げたこと」のリストだ。実際にやり遂げたことを目にすることで心は奮い立つ。「ToDoリスト」と「完遂リスト」の大きな違いは、それが脳にポジティブな影響を及ぼすかだ。「完遂リスト」は脳の中でポジティブな関連をつくり、新たな結合を生み出してポジティブに感じさせてくれる。「完遂リスト」には、自分にとって価値あるものを載せることが重要である。

過去の記憶を変える

記憶とは、大変主観的なものである。二人の人間が、同一の出来事を全く違ったように記憶することさえ起こりうる。ある出来事は、実際に記憶している通りに起きたものだと私たちは思い込んでいる。

私たちの記憶は変えられる。悪い記憶をそれほど悪くない記憶に、良い記憶はさらに良い記憶にしよう。記憶を思い起こす時、記憶を作り直し、変え、覚え直している。記憶とは、思い出すたびに変化するものだ。

親切にするほど、幸せになれる

人に親切にし、他人を幸せにすると自分も幸せになれる。親切な行為をすると温かい気持ちになり、その時ホルモンのオキシトシンが作られる。オキシトシンは血管を拡張する働きを持ち、血圧を下げたり、炎症のレベルを低下させ、健康にも良い。

運動して、脳を鍛える

1週間に3日以上20分間ほど激しい運動をする、あるいは5日以上中くらいの運動を30分間ほどすると、アルツハイマー病になる確率を20%ほど減らすことができる。短い時間であっても、運動は脳の働き方にとても大きな影響を及ぼす。走るという行為には体内のコルチゾールを減らす働きがある。早足で散歩するだけでも同様の効果がある。

私たちの知性を高めるのは、読書をする、勉強をする、議論をするといった大脳の活動であると信じている人は多い。ところがストレスを減らす場合と同じように、運動をすると、脳細胞の産生が増える。

あえてひと休みさせる

休みを取るということは、革新的なアイデアを生み出す絶好のチャンスともなる。もし同じことをし続けていると、脳の神経経路は超高速道路となる、深く刻み込まれるようになればなるほど、ますます斬新で、独創的な考えは生まれにくくなる。脳は驚くほど柔軟なので、新しい環境を見つけたり、これまでにない影響を受けたりすると、たちまち新鮮な神経経路を形成し始める。

心配しないで、とにかく始める

人はもはや、自分のアイデアを売れる市場がないとは言えない。誰もがビデオをYouTubeにアップし、ブログを書いたり、キックスターターで資金を調達することもできる。

大きな問題は失敗への恐怖だ。誰も最初からうまくいくはずはなく、やりながら学ぶのである。一番大切なことは、始めさえすればいいということ、そして自分のしていることがいいのか悪いのか、心配しないことだ。

ぐっすり眠ろう

睡眠は多くの恩恵を提供してくれる。夜ぐっすり眠ったのに集中力が低下してきたのなら、脳は注意力を増すことで、それを埋め合わせることができる。ところが睡眠が不足している人では、脳パワーを操って集中状態に戻ろうとしても無理なのだ。なお悪いことに、睡眠不足の人は自分のパフォーマンスが落ちてしまっていることを実感できない。一晩ぐっすり眠ると、脳にはパワーがみなぎっている。