圧倒的な努力をする事で成功する
日本はやはり学歴社会である。基本的には、偏差値の高い大学を出ていなければ「いい会社」には入る事ができない。高学歴で一流企業に勤めているような人間に勝つためには、マジョリティのやり方の逆を行き、圧倒的に努力し、実地で仕事の経験を積み、自らを鍛えていくしか道はない。
「個」としての目標をしっかりと持ち、圧倒的に努力する。これが基本的な考え方である。誰でも圧倒的な努力を積み重ねる事は可能である。その努力のための条件は「自分はこういう人間になりたい」という確固たる目標を持つという事である。そして、この目標をいったん肚に据えたら、不要な事は一切やらないと覚悟を決める。これだけの事で成功は約束される。
世間の怠け者のほとんどは目標がない。今のままではいけないという事はわかっていても、「こういう人間になりたい」というビジョンが持てず、行動に移せないという人が意外に多い。その原因の1つには、私達が選択肢の多すぎる状態に置かれているという事がある。だからこそ、「なりたい自分」が見つからないという人は、少しでも関心のあるもの1つを選んで実際に行動を起こし、それを絞り込んでいく作業が必要になる。
仕組みを作る側になる
よく「組織の歯車」などという言い方で、会社員を揶揄する事がある。しかし、組織に所属している以上、歯車になるのは当然である。ここで大切なのは「歯車かどうか」ではなく、「自分が大きい歯車として、まわりをまわす側なのか、それとも小さい歯車でまわされている側なのか」である。組織の中でいかに積極的にイニシアチブを握って、仕事の流れをコントロールしていくのかが大切である。
自分の「個」としての目標を確固として持って組織と付き合っていけば、組織に所属したままイニシアチブを握る事は十分にできる。イニシアチブを握るとは、その組織の仕組みや前提を作る側にまわるという事である。誰かの作った仕組みをまわすだけなら、それは単なる作業要員である。そこを勘違いしたままだと成長できない。
仕組みを作る側にまわるのは大変である。しかし、流されるのではなく主体的に働けば充実感も大きいし、なにより自分自身の成長のための学びも大きい。こうした事を続けていけば、会社の仕組みについて一番詳しくなる事ができる。つまり、あなたなしには会社がまわらなくなる。これが、組織においてイニシアチブを握るという事である。
組織において「個」として生きていくためには、仕組みの空白を積極的に見つけて、それを自作していき、自分のポジションを固めていくという攻めの姿勢が大切である。
自分の人生は自分で定義する
「なりたい自分」を探るためには、自分についてよく考えてみる必要がある。「自分はどういう人間なのか」についての内省の糸口に、なりたい自分を見つける。自分の欲求の背後にあるものを分析していって、そこで見つかった要素に適合する仕事を探究していく。
そのために絶対に避けなければいけないのが「浮遊層」になってしまう事である。世の中には、なにがしかの権威に生き方の定義を作ってもらう事で安心している人たち、または他人の価値観に自分を当てはめて「勝手に自信をなくしている人たち」がいる。彼らは、自分自身の目標と信念がなく、いつもふわふわ漂っている。他人の言葉の中にあなたの人生は存在しない。
なし遂げるクセをつける
高学歴の人間が成功しやすいのは、彼らは受験戦争を勝ち抜いて過程で「なしとげるクセ」ついている事である。「勝ちグセ」がある人は勝つまでやり抜くが、「負けグセ」のついている人は途中で諦める。単純だが、これが人生を決定的に分ける要素である。自分の中でハードルを作ったら、必ずそれをクリアする。クリアするまで努力を日々繰り返す。
進む道の選択肢は広く考える
自分の進む道については、あえて選択肢を広く考えておくべきである。飛躍のための劇的なチャンスはどんな形でくるかわからない。但し、いったん選んだら全精力をそこに注ぎ込む必要がある。
多くの選択肢から1つ選ぶ時、その尺度となるのは常に「個」としての自分の目標であり、成長の可能性でなければならない。ここを見失って「何が流行っているか」「まわりはどう言っているか」で選んでしまうと「浮遊層」になってしまう。
世間の考える正解の逆をいく
世間が1つの方向に流れていっているのなら、反対の事をやるのが「正解」である。そもそも「市場的な価値」というものの源泉は希少性にある。皆と逆を行けば、競争率が下がる。その場所で圧倒的な努力をすれば、短期間ではっきりとした成果を出す事ができる。
自分から攻めの姿勢で働く
受け身の態度は、自分のまわりの出来事をすべて色あせさせる。言われるがまま、振られるがまま、ひたすら受け身で仕事をしていると、その仕事と自分自身との関係がどんどん不明瞭になってくる。その結果、仕事をよそよそしいものに感じるようになってしまう。
自分から手を挙げたり、提案をしたりして積極的に仕事をこなす人は「それが自分のスキルを伸ばしたい分野だから」という目的意識がはっきりしている。自分のためという軸を失わずに働く事ができる。