人脈作りは自分の魅力を磨くことから
人脈作りにはちょっとしたコツが必要である。一番重要となるのは、自分自身の魅力作りとその発信力である。ここがしっかりしていないと、仕事でも恋愛などのプライベートでも、人を引きつけ親密な関係を築くのは非常に厳しい。まず肩書きというのは間違った考え方である。肩書きを基準に人付き合いを考えている人と関係を結んでも仕方がない。
次に重要なのが性格。誰でもいいところの1つくらい持っている。ところが、そのストロングポイントに自分で気づくのは至難の業である。結局、自分の強みは他人にしかわからない。大抵の人は自分の事を普通だと思っているが、それは第三者が決める事である。
食い込み力を磨く
本当に役立つ人脈を手に入れるためには、出会いという「点」を人脈という継続的な「線」にまで一挙に高めなければならない。このためには、やはり相手の心をグッとつかむ「食い込み力」が必要となる。
食い込み力とは、単なる図々しさ、あるいは小手先のトーク力ではない。とりわけ、パーティーや異業種懇談会など時間的に制限のある場において、それこそ「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」的に多くの人と名刺交換し、ちょっと話すだけで満足している人が少なからずいる。しかし、出会った人全員にファンになってもらおうなどと思ったら、それこそ鉄砲など1発も当たらない。
出会いの大前提は、相手にとって「よくわからない自分」に興味を持ってもらうということ。当然、人の価値観など千差万別なのだから、自分に興味を持ってくれる人など、10人に1人いればいい方である。まずは1人に本気でぶつかる。そして、1人に突き刺さったら、2人、3人というように広げていけばいい。
そのために必要となってくるのが、率直な感情表現である。これをはっきり表に出す事が良い効果を生む。喜怒哀楽をはっきりさせる事によって、相手の印象に深く残るのである。
人に食い込むという事において大切な事は「相手にとっての利点は何か?」という事を見極める事である。
本音を引き出すのは相手への熱意
限られた時間内で、相手の心をつかみ、本音を聞くにはどうすればいいか。「ご要望はありますか」と尋ねるのではなく、こちらから5つほどの提案を持参する。大切なのは、提案が採用されるかどうかではない。相手のためになる事を真剣に考えたかどうか、その熱意が伝わるかどうかである。
誰もが自分のジャンルをつくる事ができる
ただ漫然と日々を過ごしているだけでは、自分の強みを磨く事、それを他人に見つけてもらう事など無理である。新しい事に常にチャレンジし続けなければならない。その際に、すでに誰かがやっている分野や、あるいは点数などで明確に順位がつけられてしまうものにチャレンジするのは、あまり意味がない。よほど才能がない限り、他人との差をつけるほど武器になる事はあり得ない。
どんな人にも必ずストーリーがある。その一人ひとりが持つストーリーを比較する基準は存在しない。つまり、ジャンルは自分で作り出せる。ところが「私なんて何もない。私なんかムリです」という人が多い。これでは絶対にチャンスは訪れない。
ピンと来たら間髪を入れずに「おっしゃる通りです。それは絶対に私ができます。是非やらせて下さい」と即答する人にこそ、運、チャンスはやってくる。
年上、格上と会い自分を磨く
年上、格上の人と会い、的確に質問をする事で未知の世界の話を聞き、自分の血肉とする。これを繰り返す事によって、自分の人間的魅力も増していき、人の輪が広がっていく。年上、格上の方々と会う際の心がけは3つ。
①言葉遣いを丁寧に
②いつでも笑顔で接する
③上手に褒める
せっかくの機会を活かすためには、いいところを積極的に学び、自分に活かそうという気持ちを持って会うべきである。そのために必要となってくるのが「質問力」である。会話をしながら頭を使えば、いくらでも聞きたいポイントは出てくる。的確な事を聞かれて嫌がる人などいない。
早退するなら遅刻する
お目当ての人と話すのに必要となってくるのが「自己アピール力」である。重要な事は、その場で目立つ目立たないではなく、自分の存在やキャラクターをいかに相手の心に印象づけるかということ。なぜなら、出会いは1回限りしかないかもしれない。
自己アピールをする際の重要な武器で、かつ簡単に自分のモノにできるのが「タイミング」である。人間関係というものは、終わりどき、別れどきが重要である。最初に一緒にいても、途中で離れてしまっては、相手に与える印象度は薄くなる。途中で別れるより、遅れて登場し最後まで一緒にいる方がインパクトも強く、相手への印象も大幅にアップする。
つまり、遅刻と早退どちらか選ばざるを得ないなら遅刻する方がいい。お目当ての人にせよ、会にせよ、最後まで一緒にいないと次につながりにくいのが現状である。