一流のエンジニアは、「カタカナ」を使わない! ―飛躍する技術者8つの条件

発刊
2020年4月9日
ページ数
232ページ
読了目安
252分
推薦ポイント 2P
Amazonで購入する

Amazonで購入する

推薦者

一流のエンジニアの特徴とは
日本オラクルで数多くのエンジニアの育成に携わった著者が、一流のエンジニアと二流のエンジニアの違いを紹介。優れたエンジニアになるために必要な条件と方法を解説しています。

一流のエンジニアと二流のエンジニアの違い

一流のエンジニアと二流のエンジニアの違いは「顧客心理推察力」と「状況察知力」という2つの力を持っているかどうかである。

・顧客心理推察力:顧客の心理を推察する力
・状況察知力:相手の状況がどうなっているのかを察知する力

二流のエンジニアは、顧客の感情やビジネスの状況には興味がない。だからこそ、そこにはエンジニアとして差別化できるチャンスがある。もちろん、求められている技術レベルを持っていることは前提である。

飛躍する技術者の8つの条件

①起業家精神を持ち合わせている
二流のエンジニアは自分の技術力を磨き、自分が人よりも技術的に優れていることを目指す。しかし、自分の技術が高いことよりも大切なものがあることに気づいていない人がほとんど。一流のエンジニアは、常に自分の価値を高め、チームの価値を高める「起業家精神」を持っている。顧客や周囲の関係者に提供できる価値を考えて動く。

②技術以外の仕事を率先してやる
多くのエンジニアは、自分の技術力を高めるための仕事は率先してやるが、それ以外の会議・調整・説明・謝罪・接待などからは逃げる傾向がある。それらの仕事をやることで顧客の求めていることが理解でき、さらにコミュニケーションスキルが格段に伸びる。

③顧客の問題解決を最優先に考える
エンジニアの究極の存在意義は、顧客の問題を解決すること。そのためには、顧客の問題を正しく理解する必要がある。そもそも問題とは何で、どうしたらそれを解決することができるのかを、顧客と一緒に考えられる人が価値のあるエンジニアである。

④情報収集力に長けている
ネットや技術書からだけの情報収集ではなく、関係者から情報を聞き取るヒアリングのスキルや質問力があるエンジニアは伸びていく。

⑤顧客心理推察力と状況察知力が高い
普通のエンジニアは、自分の技術向上には興味があるものの、顧客の感情や顧客のビジネスの状況には興味がない人が多い。しかし、顧客心理や相手の状況を想像できるエンジニアにこそ価値がある。

⑥顧客目線で言葉を使い分ける
技術的にはこれが正解と、正確で最新の情報を伝えられるエンジニアはたくさんいるが、一流のエンジニアは、相手の技術レベルによって、言葉を使い分けることができる。わかりにくいことを、わかりやすくシンプルに伝え、かつ安心感のある話ができる人を目指すには「顧客目線」であることが必要である。

⑦キャリアアップしながらチームを大事にする
普通のエンジニアは、自分の専門技術や特定の製品に特化した職人を目指しがちである。自分の興味で仕事をしているとそうなりやすく、技術レベルの差で他のエンジニアと競う傾向がある。技術力を高めることは必要だが、知識やスキルだけを高めていくと情報を抱え込むようになる。一流のエンジニアは自分の知識を人と共有し、チームが成長するための貢献ができる。

⑧感情・思考・身体のセルフマネジメントが高い
エンジニアとして長年成功し続けるためには「感情・思考・身体」のバランスをうまく取っていくことが大切である。