ビジネスマンの父より息子への30通の手紙

発刊
1994年4月1日
ページ数
292ページ
読了目安
355分
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ビジネスマン人生の指針
会計事務所で働いた後、製薬関係を中心とした約7社の企業経営を行っていた著者が、その体験から学んだノウハウ、テクニック集。息子が17歳の時から、20年後の会社を譲るところまで、30通の手紙という形でまとめられている。

30通の手紙

ビジネスマンの人生において、遭遇するあらゆる場面でのアドバイスが書かれている。主なものは以下の通りである。

 

・実業界では「常識」と「責任」が大切である。これらを忘れる人は多い。

・成功を勝ちとるためには努力が欠かせない。
さらに大切なのは、その努力をどのようにして成功に結びつけるかである。
「常識」を使って、努力を無駄なくまとめて使わなければ、うまくいかない。

・成功するためには、人生の目標を定めなければならない。
次にそこへ導く道順を考え、現実的な計画にすることである。

・人生は一回限りである。精一杯生きよう。

・サービスを売り込むことは仕事の半分でしかない。
残りの半分は、とことんまで顧客のサービスに努めることである。

・仕事に喜びを見出すためには、三つのことが必要である。
適正があること、やりすぎないこと、達成感があること。

・実業界で成功するには、日常いつもまじめで、正直で、率直であること。

・企業家は失敗についての忘れっぽさと、飽くことのない冒険欲を持っている。
失敗してもせいぜい一秒しか嘆いているヒマはない。

・今日の経営陣の一番の大きな欠点は、社員を褒めないことである。

・経営の効率を最高にしようと思えば、離職率を低く保たなければならない。

・一つの事業で儲けると自分は天才だと思い、遠く離れた分野の乗り出し失敗する。

・相手が話している時は、沈黙が金である。自分を並べ立てると聞き手が退屈する。

・経営の基本原則は、ある種の事業で成功したからといって、自動的に他の事業で成功する訳ではない、ということである。そして、いつでも経費を切り詰めて、逃げ出せる心構えをしておくことである。

・優れた人物の特質は、問題を認められること、失敗を認められること。

・意見を求められることほど、人に誇りを感じさせるものはない。

・ひとかどの人物になるのに必要なことは、「誰もが心を持っている」という事実を悟ることである。

・私たちが真の幸福感を味わうのは、自分自身に定めた何らかの目標を達成した時である。

・実業界で備えるとは、苦境を乗り越えるために必要になる、資金を調達できるようにしておくことである。

・優れた指導力は、人々の意思疎通をはかることから始まる。
人々と親密な関係を保ち、人々が自身の努力に呼応するようにしなければならない。