ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する

発刊
2005年6月21日
ページ数
294ページ
読了目安
428分
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未開拓の市場を生み出す驚愕の新戦略
企業は従来、差別化、低コスト、コア・コンピタンス、ブランディングなど、さまざまな戦略を駆使して競合他社との戦いに挑んできた。
しかし、ライバルと同じ市場で戦うかぎり、どれほど巧妙に戦略を練ったところで、いずれ消耗戦を強いられることに変わりはない。では、どうすればよいのだろう?

本書は、未知の市場空間を創造し、差別化と低コストを同時に実現するための戦略を説き明かし、その問いに初めて明快な答えを出した。

ブルーオーシャンとは

血みどろの戦いが繰り広げられる既知の市場を『レッドオーシャン』、競争自体を無意味なものにする未開拓の市場を『ブルーオーシャン』と呼ぶ。

血みどろの戦いが繰り広げられる既存の市場〈レッド・オーシャン(赤い海)〉を抜け出し、競争自体を無意味なものにする未開拓の市場〈ブルー・オーシャン(青い海)〉を創造すること。これこそが、熾烈な競争環境を生きる企業が繁栄しつづけるための唯一の方法である。

バリューイノベーション

ブルーオーシャンを切り開こうとして成功する企業と失敗する企業を分けるものは、いつでも戦略へのアプローチである。成功する企業は、競合他社とのベンチマーキングを行わず、代わりに従来とは異なる戦略ロジック「バリューイノベーション」に従っていた。

ブルーオーシャン戦略の創造・策定のツール

・戦略キャンバス
競合他社がなにに投資しているのか、強み、顧客が享受しているメリットなどの情報全てをチャート化する(縦軸は価値、横軸に競争要因。各社、プロットして線で結んだものが価値曲線)。

・4つのアクション
新たな価値曲線を作るためには、業界標準と比較して、①製品・サービスから取り除くべき要素は何か、②思い切り減らすべき要素は何か、③大胆に増やすべき要素は何か、④新しく付け加えるべき要素は何か、という問いが重要。

優れた戦略の価値曲線の特徴

①メリハリ
②高い独自性
③訴求力のあるキャッチフレーズ

ブルーオーシャン戦略の策定の原則

①市場の境界を引き直す、6種類のアプローチ。
Ⅰ.代替産業に学ぶ
Ⅱ.業界内の他の戦略グループから学ぶ
Ⅲ.買い手グループに目を向ける
Ⅳ.補完財や補完サービスを見渡す
Ⅴ.機能志向と感性志向を切り替える
Ⅵ.将来を見通し、外部トレンドの形成にかかわる

②細かい数字は忘れ、森を見よ。戦略をビジュアル化するための、4つのステップ。
Ⅰ.目を覚ます
Ⅱ.自分の目で現実を知る
Ⅲ.ビジュアルストラテジーの見本市を開く
Ⅳ.新戦略をビジュアル化する

③新たな需要を掘り起こす
既存の需要だけに気を取られずに、非顧客層にまで視野を広げよ。そして、新戦略を練るにあたっては、脱セグメンテーションを図れ。

④正しい順序で戦略を考える
買い手にとっての効用、価格、コスト、実現への手立てという順序でブルーオーシャン戦略を築いていく必要がある。

ブルーオーシャン戦略の実行の原則

①組織面のハードルを乗り越える
極めて大きな影響力を持つ要因だけにひたすら精力を傾けて、従業員の意識、ヒト・モノ・カネ、士気、利害関係などの障害を克服せよ。

②実行を見据えて戦略を立てる
公正なプロセスを活かして従業員の士気を高め、協力を引き出せば、戦略の策定・実行が円滑にできる。公正なプロセスがカギである。

持続と刷新

供給が需要を上回ると、血みどろの戦いが始まり、ブルーオーシャンは赤く染まっていく。戦略キャンバスを常にチェックし、再びバリューイノベーションに挑むタイミングを見極めよ。