アイデアの面白さでお金が集まる
アイデアの面白さがあり、多くの人に共感してもらうことがあれば、億単位の資金が集まる時代になった。アイデアがお金になるなんて、これまでは一部の人や企業だけのものだった。しかし今は、銀行や投資会社の力を借りなくても、インターネットを通じて、一般の人から資金を集めることが可能になった。
クラウドファンディングは、一般の人たちに「楽しそう」「面白そう」「それ、いいね!」と思ってもらえるだけで、お金が集まる世界である。「面白いこと」をやれば「話題」になり、その話題に「流行に乗っかる人」が集まり、お金になる。人は、何か面白いことがあったら応援したくなるもの。クラウドファンディングに集まるお金は、投げ銭に似ているかもしれない。
「これが欲しかったんだよ」という人々のニーズに応えるもの、話題にできるもの、「人助けに通じる」もの、「俺、こんなバカなことに金使ったんだぜ」と、とにかくバカらしいことを一緒にやってくれるもの。こうしたプロジェクトを企画すれば、資金調達ができる。
クラウドファンディングを成功させる7つの法則
①たとえ500円の支援でも必ずリターンを用意する20ドル以下のリターン、つまり2000円程度以下のリターンがあるかないかで成功率が15%以上変わってくる。低価格のリターンがあると、検討してくれる人の数が圧倒的に増えるからである。そして、支援者に「500円じゃリターンがつまらない」と感じさせるところがポイントである。「あのリワードが欲しいから、もう少しお金を払って見るか」と思考が変化していくことで、高額の支援をしてくれる。
②募集期間は1ヶ月以内が鉄則
支援の募集期間は3ヶ月よりも、短い1ヶ月の方が成功している。これは、クラウドファンディングの特性と大きく関係している。クラウドファンディングで支援が増えるタイミングは、2回しかない。1回目は、プロジェクトを公開して資金調達を始めた段階。2回目は、支援募集が終わるタイミング。プロジェクトの支援期間を長く取ると、この最初と最後のタイミングが離れすぎて間延びしてしまう。
③動画のあるプロジェクトの成功率は50%
Kickstarerでは、動画の有無で成功率が20%も違ってくる。人は文字だけのものを読むのは、とても面倒だと感じる。動画があると、文章からイメージして理解する必要が軽減され、「直感」や「感情」で、良いプロジェクトかどうかを判断できるようになる。そして、お金をかけて動画を作ることでユーザーには「本気度」が伝わる。
④達成率60%を超えたら奥の手を使う
人は勝ち馬に乗ろうとするから、達成率が60%を超えたプロジェクトは、ほぼ成功する。できれば「目標額を達成する直前にお金を入れたい」と思っている人は少なくない。なぜなら、「自分の支援のおかげで世の中が面白くなった、世の中がよくなった」と感じたいからである。加えて、60%を超えると「一度お金を入れてくれた人にお願いする」という、奥の手で支援をしてくれることが多い。
⑤初速で20%を超える仕掛けをつくる
失敗プロジェクトの大半は、支援金がほとんど入っていない状態で終わる。つまり、20%以上集めれば、かなりの確率でプロジェクトは成功する。早い段階で20%以上が集まるように準備しておけば、成功率を飛躍的に上げることができる。初速をつけるためには「事前の告知」や「早期特典をつけるの」が効果的である。
⑥失敗事例を研究する
失敗しているクラウドファンディングの多くが、初速でお金を集めるのに失敗している。最初の時点でお金が集まっていないと、みんなに「無理そうだ」と感じ取られる。
⑦ウケる企画は「面白い」「新しい」「ファンがいる」「役に立つ」もの
「面白いこと」「新しいこと」「ファンがいること」「世の中の役に立つこと」。この4つの要素のどれかに当てはまる企画にすれば成功しやすい。