1%の成功をつかむ、99%の「準備力」

発刊
2018年11月20日
ページ数
248ページ
読了目安
252分
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推薦者

何事も準備が大切だ
ザッケローニ、アギーレ、ハリルホジッチと3代にわたる日本代表監督を交渉の中心となって招聘してきた元日本サッカー協会技術委員長が、プロジェクトにおける準備の大切さについて語っている一冊。

準備の質が結果につながる

普通の人が「特別な存在」になるためには、圧倒的な準備なくして成功は成し得ない。準備の質が結果につながる。

サッカーの世界でいう「試合に向けた準備」とは、試合の映像をなんども見て勝つための戦略を考えたり、選手のコンディションを把握するためにデータを採って体調を確認することなど、チーム単位から個人単位まで多岐にわたる。トップレベルに行けば行くほど、この小さな「準備の差」が、結果として大きな差になって現れる。

成功は圧倒的な準備の先にある

一つの大きなプロジェクトを成功させるためには、付け焼き刃や一夜漬けの準備では、絶対に間に合わない。大きな成功を得るためには、他の人がやらない、普段の思考や経験とは比較できないような「圧倒的」な準備が必要である。

「圧倒的な準備」は時間や質量ではない。「想いの強さ」である。どうしても勝ちたい、どうしても成功させたいという強い想いがあれば、「このくらいで良いだろう」という基準や物差しは出てこない。戦う前から負けた時の言い訳を考えたり、周囲のプレッシャーを気にしていては、相手に勝つことはできない。自分の想いが何よりも強ければ、準備にかける時間や周りの目は気にならなくなる。

一流こそ「最悪の事態」を予測している

成功を思い浮かべ、ポジティブなイメージを持ちながら準備をするのは大切なことである。「こう成功したい」「こうやればうまくいく」と、将来の自分を想像しながら行う準備は楽しい。しかし、「最悪の事態を想定しておく」ことも大事である。何事もすべてがうまくいくわけではない。準備の途中にアクシデントにあったり、余計な邪魔が入ったりと、予定通りに進まないことの方が多い。

自分たちがうまくできないことも想定し、あらかじめ対策をしておく。この準備力が強さの一端となる。本当の勝者、成功者はうまくいかない時の準備もしている。

準備には、3つの段階がある。

①やりたいことを具現化するための準備
②やりたいことがやれない時にどうリカバリーするかの準備
③リカバリーをすることで、ポジティブな成果をもたらすための準備

ここまでできれば、成功が近づいてくる。失敗する自分を想像するのは、簡単なことではない。しかし、本当の成功を望むのであれば、ネガティブなイメージから逃げるのではなく、ポジティブに変換する方法を考え、具体的に準備をしておくことが大切である。

自分だけのルールを持つ

準備を進めるにあたって、結果を出している人たちには「自分のルールを持っている」という共通点がある。「自分のルール」というのがポイントで、それを他の人が真似ても成功するとは限らない。なぜなら、自分の想いを貫くために、自分で作ったルールだからである。

自分のルールに正解はない。「自分の強い想いを実現させるためにはどうすればいいか」という前提で、自分に課するルールなので、正解かどうかというよりも「自分にとって最適解であるかどうか」を自問自答するためのものである。

信念を貫くことのできる人は、「自分で決めたルールを破らない」という強い意志を持っている。そういうリーダーが成功する確率が高い。