事業を起こす人になるための本 ふわっと考えていることをカタチにする5STEP

発刊
2019年1月29日
ページ数
240ページ
読了目安
279分
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推薦者

新規事業の作り方
アイデアもないゼロの状態から、新規事業を立ち上げるための手順が紹介されている一冊。新規事業を考案して、事業計画に落とし込むまで、何をしなければならないか、どのように考えなければいけないかが書かれています。

新規事業の考え方

新規事業と既存事業の一番の違いは「検討の自由度」である。新規事業は、わからないことが多い中で、やらなくてはいけないこと、決めなくてはいけないことがたくさんある。それを既存事業と同じようにやろうとするのは、論理的な難しさだけでなく無謀である。まずは「新規事業と既存事業は違う」ということを頭に刻むこと。

新規事業を考えるのは、状況がどんどん変わる中で、常に素早く、最善の手を打ち続けなければならない状況で、スピード感がなくてはならない。とりあえず問題だと思うものに対して、とりあえず手を打って、その結果を見ながら次の手を考えるといった柔軟な対応が必要である。

新規事業の検討範囲は、あるようではっきりしたものは存在しない。このため、まずは「ざっくり」と自分のやりたいことを決める。そして、しばらくは具体的なアイデアを色んな方向にたくさんぶつけながら「ストラークゾーン」を探っていく。

新しいアイデアの作り方

新規事業を検討する際にやるべきなのは「Why?」「What?」「How?」などのシンプルな質問である。その答えに誠実に向き合うことでアイデアが形になっていく。

新規事業のアイデアを出す時には、最初は「とにかく数をたくさん出そう」と決めること。数をたくさん出す過程で、自分の理解が進み、やがて質がついてくるようになる。たくさんのアイデアを出す時には、次の3つの誤解を解くこと。

×新規事業のアイデアは、新しくなければならない
○アイデアは新しくなくてもいい。既存要素の新しい組み合わせや二番煎じで十分。

×アイデアは、すぐに事業になるものでなくてはならない。
○可能性があるものは、全てOK。実現できるか、儲かるかは後で検証。

×調査をしないとアイデアは出せない。
○市場調査はあくまで情報の1つ。自分自身がパッションを持てることが大事。

アイデアの出し方

①ブレインストーミングで、とりあえずアイデアを出す
②親和図法でグループ分けをして、グループごとにさらにアイデアを出す
③構造シフト発想法で意外なアイデアを出す

次に以下の手順で面白いアイデアを見抜き選ぶ。

①絶対にやらないものは外して、やる可能性のあるものを残す
②その中で4つの視点(「できるか?」「求められるか?」「やるべきか?」「やりたいか?」)から、ある程度、可能性のあるものをピックアップする。
③ピックアップしたものの、メリット、デメリットを整理して、個人で良いと思うものをピックアップする。

ふわっとしたアイデアを「事業コンセプト」にする

「単なるアイデア」を「事業コンセプト」にしていくために質問をしていく。

①事業概要:「誰に」「何を」「どうやって」の概要を決める
②顧客の現状・課題分析:誰のどんな困りごとを解決するのか
③使用シーン:どんな場面で、どのように使われるのか
④顧客への提供価値:その顧客にどんなうれしいことがあるのか
⑤商品・サービス設計:どのような商品・サービスなのか
⑥ビジネスモデル:どうやって提供するのか?
⑦競合状況:あなたの商品やサービスは何と比較されるのか?
⑧市場と市場規模:世の中のどこに分類されるのか?
⑨マネタイズモデル:どうやって儲けるのか?
⑩意義・ビジョン:なぜ、今、自分はこれをやるのか?

これらすべてを一旦、埋めることができれば「必要な条件は埋まっている状態」=「事業コンセプトができている状態」となる。この時点で、最後に2つやるべきことがある。

・自分が本当にやりたいことになっているかを再確認する
・他者から見て「この事業が魅力的に見えるのか」を客観的に確認する