「すごい朝礼」の効果
会社の朝礼というと、訓示や報告・連絡、社長や部長など責任者達の話を一般の社員さんが聞く、という一方通行のコミュニケーションがほとんどのようである。このような「朝礼」ではワクワクするはずがない。
「すごい朝礼」はこのような「一般的な朝礼」とは全く違う。「すごい朝礼」はやらされるのではなく、参加者全員が目的を理解して積極的に行うのが特徴で、大きく2つの効果がある。
①1人1人の元気・やる気を引き出し、個人の能力を最大限に引き出す
②組織の環境を明るくし、組織の能力を最大限に引き出す
『居酒屋てっぺん』の各店舗では毎日始業前に「すごい朝礼」を行っている。毎日15分の「すごい朝礼」を継続する事で、個人や組織に数え切れないほどの「すごい変化」が起きてくる。
「すごい朝礼」の実践方法
①整列
朝礼開始前になると、朝礼リーダーの「整列して下さい」の合図で、参加者全員が整列する。
※目的・効果
ここで意識するのは「時間厳守」「姿勢」「身だしなみ」など、当り前の事を高いレベルで実践するという事である。最高の緊張感をつくり、心の準備を整える。
②黙想・イメージ訓練
朝礼リーダーの「それでは、全員、目を閉じて下さい」という声で、全員が目をつぶって深呼吸をし、リラックスしていく。そして朝礼リーダーからの問いかけに、自分の理想をイメージしていく。
※目的・効果
1人1人が「どんな自分になりたいのか?」「この仕事で何をしたいのか?」を自分自身に問いかける。静かな緊張感の中で「理想の状態のイメージ」「夢や目標を達成したイメージ」を行う。イメージが具体的になると「決意」につながる。
③スピーチ訓練
「スピーチ訓練」では、「まずは1人、トップバッターを決めます! 本日のテーマは「夢」です」というように、朝礼リーダーがその日のテーマを選んで発表する。このスピーチのテーマは「夢」「感謝」「自分の長所」「尊敬する人」「仲間」など、毎回異なる。「スピーチしたい人!」というリーダーの掛け声と共に、参加者はエネルギー高く前へ前へと手を挙げる。エネルギーの高い人から当てていき、指名された人が「1分間スピーチ」を行う。
※目的・効果
ここで意識するのは「自分の思いを相手に伝える」「仲間の思いを本気で聞く」という事である。「自分の思いをどれだけ正直に伝えられたか?」という「自己開示力」が高まり、「仲間の思いにどんな援助ができるのか?」という「共感力」「応援力」が育つ。
④No.1宣言
「これから皆さんの前で『自分は◯◯◯No.1でいきます』と1人ずつ順番に宣言してもらう。
※目的・効果
「自分がどんな人間でありたいか?」を明確にするのがこの宣言である。参加メンバーはお互いに見られている。この「見せる」という意識の高さが、人間力を高めてくれる。
⑤あいさつ訓練・ハイ訓練
朝礼リーダーに指名された人が仕切り人となる。仕切り人の元気な「おはようございます」の声に、全員で「おはようございます」と復唱する。「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」「やればできる」「夢は叶う」とプラスの言葉で行う。さらに仕切り人の「ハイ」の声に瞬時に「ハイ」と答える「ハイ訓練」をテンポよく続けていく。
※目的・効果
プラスの言葉と動作・表情で心の状態が変わる。全員が声と動作を揃える事で、一体感が生まれ、一気に場の空気が明るくなる。
⑥締め(本気の握手)
その日の店の目標を宣言し、一本締めで朝礼を終了する。それから全員が1人1人と握手を交わし、エネルギーを高め合う「本気の握手」で締める。